もともと推理小説を書いてたそうな。 [読書]

池井田 潤の『鉄の骨』。中堅の建設会社に勤める入社3年目の主人公が不可解な人事異動により、官制談合にかかわっていくというストーリー。

各登場人物(もしくはグループ)の思惑が錯綜しながらクライマックスの入札日に照準を合わせてストーリーが展開するが、その話の運び方がすごくうまい。あとがきでも触れていたが、そのプロセスで談合に対する読者の見解を巧みに揺さぶる。油断して読んでいると、一側面にすぎない一方的な談合に対する見解をついつい受け入れてしまう。正直、「ひっかかっちゃった」と思ってしまった。また、主人公とその彼女の関係には読んでいてイライラさせられえる。「なんでそうなっちゃくかな」と。そうやって、巧みに読者の感情を揺さぶることが、読者を惹きつける要因として、有効に機能している。

ただ、話の内容が半歩ぐらい先読みできてしまうのが残念。伏線があからさまかもしれない。そこだけ改善してくれれば、ラストの衝撃はもっと驚愕したかと。



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