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原作の方が面白い? [日記・雑感]

先日、『怒り新党』で「原作の方が面白いと言う人に腹が立つ」という投稿があったけども、僕はどちらかと言うと、「原作の方が面白い」と言ってしまいがち。ただ、確かその投稿では「原作からのアレンジが許せないのか?」という趣旨もあったように思うが、あまりに原作からかけ離れた挙句につまらないものは論外として、その点についてはやや寛容。

昨日放送された『半沢直樹』を見ながら、そのことについて考えてみた。

『半沢直樹』は池井戸潤原作の『オレたちバブル入行組』、『オレたち花のバブル組』の半沢直樹シリーズが原作。池井戸潤の小説は『鉄の骨』を読んで、別の小説も読んでみたいと思っていたので、ドラマ『半沢直樹』に興味を持ち、「ドラマで見ようかなー。原作読もうかなー」と思いつつ、ドラマの第一話を見た次第。

話を本題に戻して、「どうして原作の方が良い」と思ってしまうケースが多いのか?当然、原作の方が受け手の目に触れるのが早い分、受け手が先に原作を元にしたイメージを各々に形成するといった点があることは間違いない。僕の場合、「原作の方が面白い」と思うことは圧倒的に実写化されたものが多く、さらにそれはキャスティングに起因することがほとんど。

「自分のイメージとキャスティングが違う!」

おそらく、"原作派"の方には同様の意見が多いのではないだろうか。漫画→アニメなら声のイメージだけで済むけど、小説(or漫画)→実写はビジュアルイメージも役者が担うため、外れた時のダメージがでかい。

ただ、もうちょっと突っ込んで、キャスティングがネックになる理由を考えてみたところ、このイメージの乖離は単純に時間軸だけで説明できるような単純なものではなさそうだ。ちょうど『半沢直樹』にそのヒントがあった。上戸彩だ。

誤解のないように明言しておくと、僕は原作の半沢直樹シリーズをまだ読んでいない。読んでいないけれども、『半沢直樹』放送前のCMで主人公である半沢直樹の妻役が上戸彩と知り、正直、ちょっと見るのを止めようかと思った。というのも、別に上戸彩が嫌いとかそんな理由ではなく、CMなどで作られたタレント・上戸彩が役者・上戸彩に勝ち過ぎているからだ。上戸彩のタレントイメージが雑味となり、感情移入を阻害する。上戸彩にそれを覆すだけの演技力は期待できない。(『テルマエロマエ』のようなコメディであればともかく。)原作を知らずとも、上戸彩では演じる前からイメージが乖離してしまっているのだ。

特にテレビドラマはよりテレビ局特有のビジネス的力学が働き、キャスティングの最適化において消化不良を起こしやすいように見える。(監督の趣味によるものもあるだろうから、『半沢直樹』の上戸彩が客寄せキャスティングとは言わないが、いずれにせよ、)ただでさえ、原作による先行した各々のイメージを覆すことは困難な上に、しがらみで思うようにならないキャスティングではなおさら原作に打ち勝つのは困難。という結論に至った。(他にも、入社前の半沢直樹を堺雅人が演じるのは無理があるけど、他の役者が演じるのもやはり無理があるという、実写の宿命的課題など他にもいくつか気になったけど。)

余談だけれど、最近、この手の客寄せキャスティングは海外のドラマ・映画のDVD化にともなう吹き替えでも見られる。というか、声優ド素人のタレントを起用する吹き替えの方が露骨でひどいし、的外れな気がして仕方がない。

という訳で、『怒り新党』を見て以来、もやもやしていたものがちょっとスッキリ。

追伸
何だかんだ言いつつ、『半沢直樹』は面白かったです。『鉄の骨』を読んで、池井田潤のシナリオの面白さとストーリー運びの上手さには期待できるし、堺雅人は発するエネルギーが過剰でも過少でもなく常に最適な凄い役者さんで、グッとドラマに集中させてくれる。(特に第一話クライマックスの芝居が素晴らしかった。)原作を我慢して、続けてドラマを見てみようかな。


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