ザ・イエロー・モンキー解散についての勝手な考察 [音楽]
ザ・イエロー・モンキーが今年でデビュー20周年ということで、特設サイトにて、過去の楽曲とミュージックビデオの配信開始が告知されています。
懐かしいです、ザ・イエロー・モンキー。正式に解散してからもう8年も経つのか。
僕は個人的にソロ・アーティストとしての吉井和哉の下地ができあがったのは、『39108』だと思っているが、この『39108』を聴いた時に、ザ・イエロー・モンキーの解散について妙に納得してしまったのを覚えている。この作品に吉井和哉がたどり着いたことが嬉しかった。兵器に例えると、ザ・イエロー・モンキーは爆弾、『39108』での吉井和哉はレーザービーム。吉井和哉は、肥大化しすぎたザ・イエロー・モンキーの爆発的エネルギーを制御できなくなってしまったんじゃないだろうか。
『SICKS』、『PUNCH DRUNKARD』という名作を放った後、超ロングツアーを経て、まさにバンドはパンチドランカー状態に。ボロボロの状態で、あのエネルギーを制御できるはずもなく、初めてプロデューサーを起用しての楽曲制作。セルフプロデュースでシングルの楽曲を録り直し、『8』をリリース。残念ながら、『8』はひどく散漫な作品だったと思う。『8』収録の"峠"は、まるで自らに言い聞かせるかのような歌詞だった。その後、ソロとしての紆余曲折を経て、吉井和哉は『39108』を完成させる。『8』とは対照的にシンプルでソリッドでタイトでストレートな印象の作品だった。後に吉井和哉は「解散の理由の何割かはフジロックでの挫折」と語っているが、ザ・イエロー・モンキーの解散の理由は、当時、メンバーも受け入れられない程の曖昧なものだった。『39108』は解散に対する吉井和哉の返答だと思っている。
ついでに言うと、『39108』収録の"WEEKENDER"は吉井和哉らしからぬ生活的な匂いのする楽曲だが、 リリース当時、すっかりサラリーマンで、"WEEKENDER"の歌詞に思い切り共感した。多感な青春期に最高の興奮と感動を与えてくれたザ・イエロー・モンキーが、今度は吉井和哉として日常の喜びを共有させてくれたことがすごく嬉しかったのを覚えている。YOSHII LOVINSONでの迷走時に離れかけたものが、「あっ、重なった」って感じで。
ものすごく勝手な主観なんだけども。なんだか、今回は勝手なことばっかり言ってる。
"天国旅行" TEH YELLOW MONKEY
COMPLETE SICKS(DVD付)Blu-spec CD(TM)
- アーティスト:
- 出版社/メーカー: BMG JAPAN Inc.
- 発売日: 2010/01/22
- メディア: CD
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