『重力とは何か -アインシュタインから超弦理論へ、宇宙の謎に迫る-』 大栗 博司 [読書]
科学系の読み物が好きです。特に宇宙の話が好きで、よく読みます。難しくて、ほとんど理解できていないんですけどね(笑)
この手の本は、最新の理論に至るまでの経緯などのおさらい、常識的に備えている知識について詳しく解説するところから入るため、序盤は分かりやすいのですが、ページが進むにつれて、どんどん難しくなっていきます。僕の場合、相対性理論のあたりから、頭がついていかなくなります。理解できていないのに、さらにそれをベースに話が進むので、さっぱり分からなくなってきます。それでも、内容をファジーに捉えながら、読み進めます。分からなくても、なんかおもしろいんですよね。
宇宙物理学は、まず思考実験で成り立つ、あるいは数学的に裏打ちさらた理論があり、その理論を観測的に実証するというプロセスをたどります。つまり、最新の理論といっても、仮説と言えます。その仮説のあり方が、意外なことに哲学的な要素が強いのです。実際、思考実験といわれる実験は極めて哲学的だし、宇宙物理学のある理論が哲学界に影響することもあるんだとか。あのアインシュタインですら、相対性理論から導き出される「宇宙が膨張する」という結果を信じることができず、「宇宙項」を方程式に追加することで、その結果を回避していますが、その後、「宇宙は膨張する」ということは、観測上でも明らかにされており、アインシュタインもそれを認めています。それだけ宇宙物理学は人の信念にも通じているということがよく分かるエピソードですね。
最近、ヒッグス粒子が発見されたと大きなニュースになりましたが、自分達の存在する宇宙に対する認識がどんどんと新しくなっていきます。そういうところが、読んでいてわくわくするので、おもしろいんでしょうね。
重力とは何か アインシュタインから超弦理論へ、宇宙の謎に迫る (幻冬舎新書)
- 作者: 大栗 博司
- 出版社/メーカー: 幻冬舎
- 発売日: 2012/05/29
- メディア: 新書
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わからなくてもなんか面白い!わかります!映像ではETV名著DE100分『相対性理論』とBSコズミックフロントの『素粒子と宇宙』の回がインフレーション理論から分かり易くまとめてました。未視聴ならば是非。
by あゆこ (2012-12-10 17:57)
ご紹介いただいた番組もおもしろそうですね!
是非、見てみたいと思います。
少し調べたら、ETV名著DE100分『相対性理論』のゲスト講師は佐藤勝彦さんなんですね。
佐藤勝彦さんの『眠れなくなる宇宙のはなし』も読みましたが、とても分かりやすくて良かったです。
文庫化されて陳列されているのをこないだ本屋さんで見かけました。
ご興味がありましたら、ぜひ読んでみてください。
by HanageDarake (2012-12-11 21:35)
コズミックフロントでも佐藤勝彦先生のビックバン直前のインフレーション理論のくだりが一番、おぉぉぉと思いました!エネルギ→物質に
本を読むと寝てしまい…リタイヤ気味ですが、いい題名ですね?。本当に頭のいい人はわかりやすく示してくれるだろうと期待して探してみます。有難うございました
by あゆこ (2012-12-12 00:37)